前回5つの全体像を紹介しました。
今回からそれをもっと詳しくご説明していきますね。
なお、今後、球体呼吸に慣れ易くするため、数式のように書くことが多くなりますが、難しくはないのでご安心ください。
ではまず「息」です。
「息」は空気で出来ているというイメージを持ってください。
そこで、
“息(iki)=虚数(i)”で表示します。
息のローマ字表記が「iki」で「i」に満ちあふれているのは偶然でしょうか?
なお、「K」は後に活躍するのでお楽しみに!
それでは球体呼吸をするためのトレーニングをしていきましょう。
☆球体呼吸をするためのトレーニングのヒント❶
球体呼吸の前に、円呼吸に慣れておく。
【詳しい説明】
上の図で、横隔膜は薄膜の円です(斜線の部分)。息の出入り口は球体の中心点になります。息を吸入すれば円周(濃い青い線)は伸び、息を吐けば円周は縮みます。この円周の柔軟さに慣れて置きましょう。またこの膜は、気体と液体の境界面です。液体面は常時波に揺られている状態です。水面に浮かぶ”円“は、呼吸の状況に応じて柔軟に変動します。
☆球体呼吸をするためのトレーニングのヒント❷
空気(i)の流れは、ベクトル矢印(→)を活用すれば、分かり易く整理できます。
【詳しい説明】
(i)(=ざっくり言うと空気)の出入り口の設定が理解できると発声はとても安定します。(→)を案内役にしてシンプルなイメージを作り上げて置きましょう。上の図にはまだ矢印はついていません。
☆球体呼吸をするためのトレーニングのヒント❸
発声呼吸の中心は、横隔膜と背骨の交差点です。
【詳しい説明】
ボイトレはこの中心点から始まります。(i)を吸えば球の外周は伸び、(i)を吐けば球の外周は縮みます。この収縮・膨張をコントロールして、発声を行います。従ってこの筋肉が柔軟でないと、声は筋肉質な発声となり、自然で豊かな発声は出せなくなります。この先、背骨の活用は、欠かせないアイテムとなります。
☆球体呼吸をするためのトレーニングのヒント❹
この点からできる限り離れて呼吸動作を行う習慣をつけましょう。この中心点は、最も柔軟さを必要とする急所です。この微小な点は、意識するだけで緊張がはしります。
【詳しい説明】
敏感な緊張から逃れるための1つとして、虚数(i)が緩和してくれます。虚数が実数を緊張させる事は、出来ません。中心点からできる限り離れて呼吸動作を行う習慣をつけましょう。