ボイトレ山9合目キャンプ第1話

ボイトレ山9合目キャンプ第1

 

Bincoの体力で9合目に辿り着くなんて大したもんだぞ。

ボイトレ山と言えども、険しさはチョモランマに負けるとも劣らない嶮しい道のりだから9合目での仕上げはきついけど楽しいことも満載だぞ。

 

ここはBincoの年齢を飛び越えて(あの三浦雄一郎さんよりはるかに年上なんだから)登る未知の領域だから、今まで体験したことのない妖怪に出くわすかもね。

 

ほらほら、Bincoの後ろに巨大な虹っぽい影が広がってるぞ。

とうとう現れたな、ブロッケンの妖怪!これがブロッケン現象と呼ばれる、とてもレアーな光景だ。太陽光と山の空気が織りなす高山特有の贈り物だから自然宝石箱として、しまって置くといいかもね。

 

そんな前置きから始まる9合目キャンプは未知の現象に出くわすワクワク感を楽しみながら登頂を楽しもうと思う。但し9合目の一歩一歩が脳トレの連続だから頭脳が危機を乗り越える武器となるので柔軟なニューロンがザイルの代わりとなるからね。

 

N9合目の登頂は、人体に置き換えると首より上部の頭の領域という事になる。ボイトレ山での頭部操作には、これ迄の腹式呼吸が備わってなければ一歩も前進できないからそのつもりでね」

 

B「これまでは声帯を直に使っちゃいけないと言われたけど、腹式呼吸が完全なら声帯を攻めてもいいのかしら?」

 

N「まだまだ直に攻めるのはNO!これから先も声帯を直に攻める事は無いからそのつもりでね。

声帯を直に攻める代わりに舌・表情筋・目・鼻等の柔軟な参加で、声作りを助けるという意識が必要となってくる。

9合目での登山補助具は「意識・心構え・好奇心・脳トレ」と言った形では捕らえないものが主体となると考えた方が余計な迂回路に入らなくて済むと思うよ」

 

B「これまでのボイトレ経験を使って9合目の急斜面に挑むって感じなのね。大抵の人がボイトレ声にならずにリキムのは、意識が声帯や頭部に100%向かっている結果なのよね」

 

N「そう言う事!即ちボイトレの心構えが出来ていない事になるよね。ボイトレが扱うのは空気・風・蜃気楼・・・のような物だから、形で捕らえるより心で受ける感じの方が馴染むって事かな」

 

B9合目辺りになると滅茶苦茶突風が襲ってくるのね。全身で突風を受け止めるのに必死になるわね。9合目の厳しさきついけど、なにが起こるか楽しみだわ。」

 

 

N「風の変化に気が付いてきたら前進するときの心構えが出来て来た訳だ。

風速が増えると音のキーが上がって来る事に気が付くよね。ハイトーンの1つ目のヒントをしっかり脳の引き出しにしまって置くんだぞ。

ブロッケン現象とボイトレが少し似かよってると感じたら、しめた物だぞ」